2010/11/17・29
南北朝時代に、南朝の後醍醐天皇は京の都への帰還を果たせず吉野で亡くなりますが、その菩提を弔うために建てられたのが天竜寺です。後醍醐天皇から見ればライバルに当たる足利尊氏が、夢想国師を開山として創建されました。天竜寺は京都五山第一位の寺格を誇る名刹として世界文化遺産にも登録されています。
天竜寺と言えば、夢想国師による曹源池庭園がなんといっても見所。小倉山など周囲の山々を借景として取り入れた庭はスケールも大きく、見ごたえが有ります。風のない日には、水面にも紅葉が映り込みさらに違った風情を楽しめます。
天竜寺は、諸堂と庭園の拝観が別になっています。曹源池庭園は、大方丈の縁側から見るか、池のほとりで見るかになります。庭園だけなら500円、諸堂がセットなら+100円なので、両方見てみるのがお勧めです。庭園拝観だけだと、多宝殿の後醍醐天皇像が見られません。
法堂(はっとう)には、 平成9年(1997) に加山又造が描いた雲龍図が有り、土日・祝日と、春秋の特別拝観時に公開されています。別料金500円です。鈴木松年によって、描かれた雲龍図が天井に貼れていましたが、損傷が激しく修復不能となったため、新たに制作されました。この雲龍図は八方睨みの龍と呼ばれ、周囲のどこから見ても龍と目線が合うように描かれています。
参道にも多くの紅葉が植えられています。
ひっそりと佇む、天竜寺最古の建造物 勅使門。門の裏は、蓮の名所 放生池です。
八方睨みの龍で有名な雲龍図の有る法堂(選仏場)。お寺に描かれた龍は3本爪の物が多く、4・5本爪は少ない。5本爪の龍は中国の皇帝にだけ許される物だったためですが、八方睨みの龍は、五爪の龍です。土日、特別拝観日だけに公開が限定されているので、要チェックです。
諸堂・庭園拝観は庫裏の前で分かれます。諸堂だけ見ると、回遊式の庭園が見られず、庭園だけだと、後醍醐天皇の像、方丈縁側や書院からの眺めが楽しめません。+100円なので、両方見るのがお勧め。
書院から見た曹源池庭園
座って、庭を眺める事も出来ます。
他宝殿への回廊。後醍醐天皇の像は他宝殿に安置されています。
庭園は、池の背後を回遊することも出来ます。
曹源池庭園のパノラマ写真(クリックすると大きな画像が開きます。)
参道の天竜寺塔頭 弘源寺。天竜寺の塔頭は非公開が多いのですが、弘源寺と、宝厳院のみ特別拝観で、公開されています。毘沙門天と、ドウダンツツジが有名ですが、この日はあまり赤く有りませんでした。別料金500円で、特別拝観です。枯山水の虎嘯の庭は撮影禁止です。本堂の柱には、刀傷が残りますが、これは禁門(蛤御門)の変で天竜寺に陣を張った長州藩士が試し切りをした物です。
天龍寺境内 地図
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