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カメラ選び5 動画はビデオorデジタル一眼?


 

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デジタル一眼での動画撮影が流行ってますが・・・

最近、動画撮影機能を搭載したデジタル一眼が流行ですね。ビデオカメラの雑誌でもデジタル一眼を使用した動画撮影についての特集を組むほどで、一部には、もはやビデオカメラは要らないと言わんばかりの記事も有りますがこれは本当なのでしょうか?

やってることは、デジカメもビデオもあまり変わらない

現在販売されているデジタルかめらや、ビデオカメラはどちらもメモリに撮影したデータを記録する点では非常に機能的に近いと言えます。レンズから入った光を絞りで調整して、CCD、CMOS、MOSといった撮像素子に投影し、電気信号に変換。電気信号を処理してメモリやHDDに記録する。この一連の過程は両者とも差がありません。

要は、静止画に強いデジカメと、動画に強いデジカメという事だけなのです。

このあたりではないかと思います。

浅い被写界深度が自分の動画に必要か?大型撮像素子の利点

結局のところ、デジタル一眼で動画を撮影擦る事の最大の利点は、被写界深度を非常に浅く出来る事ではないかと思います。これは、大型の撮像素子を搭載したデジタル一眼ならではの特徴で、ドラマやPVを撮影するためには大きなアドバンテージとなります。背景をぼかす事によって主題を明確にする事が可能となります。もちろん、人間が普段目にする風景というのは、そんなに背景がボケたりしてるわけでは無いので、非現実的で主観的な画作りを可能に出来るわけです。

ビデオで低価格に映画を撮影しようとしてきた人にとっては、画期的な出来事で、動体歪みの問題や、モロモロの扱いにくさを引いたとしても、なお余りあるメリットと言えます。

また、大型の撮像素子の方が一般的にダイナミックレンジが広く、明るい場所から暗い場所まで一画面内での明度差に対応できる幅が広くなります。つまり階調豊かな画作りが可能となります。

一般的には大型の撮像素子を利用した方がノイズの発生を抑えやすく、増感したとき(デジタル一眼ならば、ISO、ビデオならゲイン)により高い感度に設定出来ます。これは薄暗い場所でも撮影が可能となる事を意味していて、照明を必要とせずに撮影出来る幅を広く出来ます。

動体歪み

多くのデジタル一眼では、撮像素子に大型のCMOSセンサーを搭載しています。大型で、高密度のセンサーは消費電力が大きいためCCDを利用できないためですが、このCMOSは大きな弱点を持ちます。

それは、動体歪みと呼ばれる現象、移動する被写体を撮影すると斜めに歪んでしまう現象です。Panasonicやオリンパスが展開しているLiveMOSセンサーも同様の傾向があり、動体歪みを起こしやすい。

デジタル一眼では、動体歪みを緩和するためにメカニカルシャッターを利用しているのですが、動画の撮影では、メカニカルシャッターを利用することが出来ません。考えてみれば分かることですが、一秒間に30回もメカニカルシャッターを動作出来るわけが無いのです。その為、デジタル一眼での動画撮影には、動体歪みが伴ってしまいます。

CMOSセンサーやLiveMOSセンサーがローリングシャッター方式からグローバルシャッター方式に変化するまでは、この問題は解決しそうに無いですね。

絞りの機構

ビデオカメラでは、撮影中に絞りの値を変更しても滑らかに変化する絞りが搭載されています。しかし、デジタル一眼のレンズにはこのような機構は搭載されていなません。段階によって、絞りを調整する方式がとられているわけですが、これはスチル撮影には、無段階の絞り機構が必要ない事によるためです。

GH1など、一部のカメラに装備されたレンズでは、無段階の絞り機構が装備されているので、今後このような流れが広まるのかもしれませんが、現状ではデジタル一眼で動画を撮影中に、絞り値を変化させると、段階的に明るさが変化してしまうのは仕方ないようです。

デジタル一眼のレンズは電動ズームを持たない

動画では、滑らかでないズームは撮影中に使用でききません。速いスピードでショッキングな印象を意図したズームではこの限りでは無いでしょうが、多くの場合はゆっくり滑らかなズームが実現できなければ、撮影中にズームを使用するのは難しいでしょう。

ところが、静止画では電動ズームなど必要が無いので、デジタル一眼や交換レンズにはそのような機能が組み込まれていません。これはもともとの用途の違いが有るので、仕方ありません。しかしながら、映像においては非常に重要な演出方法であるズームを封じられる事には変わりなく、大きなハンディと言えます。

ズームを代用する方法としては、撮影距離を変化させる方法が有りますが、ハンディ以外の方法で、安定した画面を確保しながらカメラを移動させるのは、それなりに大変な事で、ドリーやクレーン、ステディカムが必要となります。

被写界深度の浅さは諸刃の剣

被写界深度を浅さでは、デジタル一眼に適わないビデオカメラですが、被写界深度が深いのが悪いわけではありません。被写界深度が深ければ、ピントあわせが楽だし、AFだって比較的精度高く動作する事が可能です。

映画を撮影したいと言うのならば、動体歪みも様々な不都合も目を瞑ってデジタル一眼を使用するべきかもしれませんが、チョッとした記録程度ならば、どう考えてもビデオカメラで動画を撮影した方が楽なのです。何も、皆が映画のような動画を撮影する必要は無いので、ネコも杓子もデジタル一眼ってのはどうかと思います。

デザインの問題

どちらかのデザインが優れているとか、そんな話をしているのではなくて、ここで言わんとしているのは長時間の動画撮影に適した形をしているのかどうかという問題です。もちろん、動画を長時間撮影するとなればビデオカメラのデザインが優れているに決まっています。もし、そうなっていないとすれば、デザイナーをクビにしなければならないところですね。

少なくても、今のところはビデオカメラのデザインは一定の完成度を持っているし、デジタルカメラでは長時間の撮影はシンドイ。もし、疑問に感じられるなら、店頭で同じ姿勢でしばらくデジタル一眼を構えてみるとよいと思います。

デジタル一眼はやはり、瞬発力を要するスチル撮影用のデザインをしているように思います。

もちろん、三脚に載せて撮影するのであれば、この問題の何割かは解決できますが、被写体は三脚を設置するまで待ってくれるとは限らないし、やはり、デジタル一眼による動画は作られた画を撮るのに向いている。

デジタル一眼で撮影したいのならば、動画のコマ数とシャッター速度の関係や、CMOSセンサー独特の癖などを生かすだけの知識をまずは身につけるべきでは、ないだろうか?

デジタル一眼で動画を撮影するならNDフィルターを用意しよう

静止画をさつえいしている人にとっては理解しにくいかもしれないのですが、動画の撮影では、シャッター速度を自由に変化させることが出来ません。これは、シャッター速度を遅くした場合コマ数が減ってしまうし、逆に早くした場合にはブレが無くなって被写体の動きが、ぎこちなくなってしまうためです。

このため、動画で使用できるシャッター速度はせいぜい1/30~1/100秒程度。暗い場所で撮影する場合には、どうにもしようがありませんが、明るすぎる場合にも絞りだけでの調整は限界が有るので対策が必要となります。ここで必要となるのが、NDフィルターです。サングラスのような効果を発揮するフィルターで通過する光の量を調整するフィルターです。このNDフィルターは効果によってNoが分かれているので、複数枚用意する必要が有りますが、この辺りも、デジタル一眼は手軽ではありませんね。

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