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ホーム > デジタルカメラトップへ > マイクロフォーサーズで遊ぶ > オリンパス E-PL1 レビュー 現代版PENの使い勝手は?
2010/4/27
我々の世代にとって、初代PENシリーズは、話には聞くけど触ったこともないし、当時の人気ぶりというのは、いまいちピンと来ない。初代PENが、ハーフサイズのフィルムを使って、ファインダーが標準で縦位置なのには驚くけど、そのぐらい思い切ったカメラだったのだなと言うのは実感出来ます。
4月の初めに我が家にやってきた、E-PL1ですが、どんなカメラか何となく分かってきたので、この辺りでレビューを書かせていただこうと思います。さて、現代版PENは、どんなカメラなのでしょうか?
OLYMPUS マイクロ一眼 PEN E-PL1レンズキット ホワイト E-PL1 LKIT WHT
35mm換算で28~84mm相当の標準ズームレンズレンズキット
OLYMPUS マイクロ一眼 PEN E-PL1パンケーキレンズキット E-PL1 PKIT RED
スポーツ感覚でコンパクトに使うならパンケーキレンズキット
アイテム紹介系の雑誌では、やたらとパンケーキレンズを押しているようですが、初めてカメラを買う人なら、間違いなく標準ズームレンズキットでしょう。単焦点レンズというのは、慣れれば面白いしアイテムだし、やや画質で劣るパンケーキレンズとは言え、ズームレンズよりは描写力は高いはずです。
個人的にもパンケーキレンズを勧めたくなりますが、誰にでも勧められないのが単焦点レンズの難しいところ。
単焦点レンズというのはズーム出来ない分、画角を調整するために自分が移動しなければなりません。また、歩いて画角を調整出来ない場合は、諦める寛容さも要求されるわけで、上級者向けとまでは言いませんが、大人向けのアイテムな事は確かでしょう。
オシャレでコンパクトな外見だけで選ばずに、自分がどんなスタイルで写真を撮りたいのか、考えてみるべきでしょうね。ちなみに、鏡筒を伸ばした状態の標準レンズはダサいです…
このカメラを買ったそもそもの切っ掛けは、叔父からもらったContaxⅡaについていたSonnar 50mm F1.5を使うためでした。Contaxがやってくるまでは、LX3の完成度の高さも有って、パナソニックのGF1に傾いていたのですが、Sonnarを使うのであれば、やはりボディー内手ぶれ補正の方が良いだろうと言うわけで、E-PL1を選択することとなしました。
以前から使用していたLX3には、手ぶれ補正機能が搭載されていますが、やはり一度使ってしまうとその便利さは手放せません。レンズ内手ぶれ補正を採用しているパナソニックのカメラでは、手ぶれ補正の恩恵を受けられませんので、ここは、オリンパスのカメラしか選択肢が無い状態となってしまった訳ですね。もちろん、手ぶれ補正が無くても撮影出来ますが、1/8秒とかかなり低速のシャッター速度でも撮影出来る場合もあり、イベントごとなどでの夜間のスナップ撮影には重宝します。
事前の情報収集でE-PL1は上位機種と比べて良くないとされていたのは
この中で、一番重視したのは、シャッター速度の問題。ただ、それほど重視はしていませんでした。私が、最初に使用した一眼レフは、ニコンのFEという機種。このカメラはシャッター速度が1/1000しかついていませんでしたが、それほど苦労した覚えは有りません。FEの1/1000と比べれば、E-PL1のシャッター速度は十分速く、私が撮影する用途では、まず問題ないだろうと考えたからです。
アートフィルターについては、正直、あんなもの必要ないと思っていました。買ってから試しに使ってみた感じとしては、意外と面白い効果を出せるようで、この点については、多少残念に思わないではありませんが、無くても写真を撮れない訳では無いので、これもさほど重要な問題とは思っていません。
3点目のデザインの点については、好みの問題でしょう。買ってからの周囲の反応は悪くなく、チョイスした白は注目度が高いのか、街中でよく声をかけられます。むしろ、標準でついてくる14-42mmのズームレンズのダサさはどうしようもなく、沈胴式で収納状態の姿はそれほど悪く有りませんが、使用時の状態はどうしようも無いレベルです。ただ、このレンズ、描写力は高く、高コントラストで、オマケで付いてきた程度の値段以上の働きはしてくれます。醜いアヒルの子といった感じです。
購入前から若干気にはなっていましたが、このカメラ最大の弱点は背面液晶の解像度です。やはり23万画素の解像度は低く、AF撮影時はともかく、マニュアル撮影時には、ピントが合わせにくい程です。
これは、私にとっては、かなり重大な問題で、マニュアルのオールドレンズを楽しもうと考えていた私にとっては決定的な弱点でした。表示される画像も若干ノイズが多く、ザラザラした感じです。LX3の背面液晶が46万画素で、表示が綺麗だったことも有って、この点に関しては、コンパクトカメラのLX3にも劣ります。正直、ガッカリしました。
また、液晶画面が、最近のデジカメにしては暗く、屋外など明るい場所では視認性がよく有りません。
背面液晶でのマニュアルピント合わせが困難な理由がもう一つ有って、E-PL1の搭載するセンサーがMOSタイプである事が有るように思います。
CMOSやMOSでは、スキャン式に画像を読取るため、動きのある画像の場合、像が平行四辺形型に歪む動体歪みが発生します。このため、E-PL1でも、細かい動きに合わせて、若干像が歪むのです。これは、ピント合わせを行う上では致命的で、特に拡大フォーカスで拡大表示した場合に顕著にその症状が現れます。
個人によって、感想に差は出るでしょうが、私個人の意見としては、酔いそうで、非常に不快です。
LX3では、背面モニターだけで事足りていただけに、この背面モニターのスペックに関しては非常に残念で、カメラのクオリティーを大幅に引き下げているように思います。
しかし、追加で液晶ビューファインダーVF-2を購入すれば、かなり状態を改善出来ます。
VF-2に関しては、完成度が高く、今まで覗いた液晶ビューファインダーの中ではかなりクオリティーの高いものです。精細感が高く、色も綺麗です。眼鏡着用時にもそれほど不快感は無く、やはりビューファインダーを使用した方が、手ブレも少なくなるので、マニュアルでのピント合わせも格段に合わせやすくなります。
人によって、感覚は違いますが、マニュアルピント合わせには、VF-2が必須のアイテムであり、2.5万円の追加投資を求められるのは、どうかな?と感じます。
E-PL1の完成度を上げるには、やはり背面液晶の解像度を46万画素程度には引き上げるべきでしょう。もちろんもっとスペックの高い物でも構いませんが、どちらにしても、23万画素では低すぎます。
細かい点ですが、LX3のように液晶面をアクリル板で覆う構造の方が扱い易くメンテナンスも楽です。やはり、細かい点ではパナソニックのカメラの方が完成度が高いようです。
OLYMPUS マイクロ一眼 ライブファインダー シルバー VF-2SLV
マイクロフォーサーズはフランジバックが短いので、アダプターを利用すれば、ほとんど総てのレンズを使用可能言われていますが、やはり、そんなに上手くは行かないのが現状ではないか?と思います。
もちろん、使える、使えないで言えば使えますが、一眼レフ用のレンズなどはフランジバックが長い事もあって、アダプターの長さが2.5cmほども有ります。これでは、せっかくのパンケーキレンズだって、普通のレンズのような長さとなってしまいます。大口径の標準レンズともなれば、長さもかなり長くなり、折角の小型のボディーを生かせないのではないでしょうか?
やはり、マイクロフォーサーズ用の専用レンズを使うか、レンジファインダー用のレンズがマイクロフォーサーズ用としてはコンパクトで使い易いように思います。何でもかんでもアダプターを使って使えば良いとは思いません。
ニコンのニッコール S Auto 50mmF1.4を取り付けてみましたが、アダプターが長く、1.5倍程の長さとなってしまいます。もともと、レンズのサイズが大きな望遠レンズなどであれば、倍の焦点距離を稼げる事もあり、有りかと思いますが、特に描写が気に入っているのでなければ、一眼用の標準レンズなどは厳しいように思います。
お世辞にも美しいとは言い難く、個人的には、無しだと思います。パンケーキレンズなら有りではないでしょうか?
交換レンズ関係で分かっている問題点としては
逆に長所としては、専用交換レンズが非常に小さく、大きなサイズの素子を持った一眼レフには無い軽快さが挙げられます。軽量な装備は、気分的な余裕が出ますので、スペック以上の利点をもたらしてくれます。特に、小型の広角ズームレンズ、 M.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4.0-5.6 などは、他のフォーマットでは得られないレンズと言え、お勧めです。
また、焦点距離が2倍となりますので、容易に600mm程度の焦点距離を得られるのも魅力です。テレコンバーターを使用すれば、1200mmの焦点距離も手に入ります。これだけの焦点距離が有れば、野鳥なども撮影出来ます。ただし、テレコンを使用した場合、開放絞りが暗くなりますので、三脚が必要となるでしょう。
よく言われるシャッター速度が、スペックダウンされている問題ですが、これについては、さほど問題有りません。もともと、レンズが最も性能を発揮するのは、開放から数段絞った値ですし、開放絞りで撮影したければ、NDフィルターを使用すれば問題有りません。PLフィルターをつけたって、何段か分は暗くなるのですから、使い方の問題でしょう。液晶モニターの不具合と比べれば、取るに足らない問題のように思います。
これは、まだ使い慣れていないのも有るかもしれませんが、どうも曇天の日の色が冴えない気がします。色も全体に赤みに寄りがちですし、ソフトの問題だとすれば、今後のファームウエアに期待したいところです。
マイクロフォーサーズ機は、小さなセンサーを搭載しているにもかかわらずダイナミックレンジが広いのが特徴です。やや古いAPS-Cサイズのセンサーを持つデジタル一眼よりも、広いダイナミックレンジを発揮する場合もあり、さすが、新しい規格を持った製品だなと思わせてくれます。
ところで、デジタルカメラには、ハイライト側のダイナミックレンジが狭くシャドーが潰れにくいという特徴が有ります。この特徴はマイクロフォーサーズでは特に顕著でハイライトは飛びやすく、シャドー部はなかなか潰れません。このため、ハイライトが飛ばないように、写真全体をやや暗め(アンダー)に撮影しておいて、PC上で最終的に調整しなければならない状況が、やや多いように思います。雲を入れて撮影する場合には、やや苦労します。
Photo Shopなどの画像編集ソフトをお持ちでない場合は、RAWで撮影しておいて、現像段階で調整すると良いでしょう。
小型の製品というのは、様々な特徴が激しく出やすいように感じる事が有ります。マイクロフォーサーズのダイナミックレンジに関しては、そういった傾向が現れているのかもしれません。
E-pl1では、その操作の大半を背面の十字カーソルを使用して行います。コンデジではよく見られる操作ですので、下位機種として操作感を統一する狙いが有ったのかもしれません。この十字カーソルですが、物凄く操作し難い訳では有りませんが、時々戸惑う事が有ります。例えば、縦位置に構えている場合に、スイッチの位置が90度回転するわけですが、スイッチを押し間違える事が、まま有ります。
連載 マイクロフォーサーズで遊ぶ
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