Hangar7 トップ>ムービートップ>ビデオカメラ基礎>動画撮影の基礎 NDフィルターの役割
ビデオカメラでは、普通のデジタルカメラとは違い、シャッター速度を自由に設定出来ません。ビデオカメラでは、1秒間に撮影されるコマ数であるフレームレートと、シャッター速度が密接な関係を持っているためです。
一般的なビデオカメラでは、フレームレートは30となっており、一秒間に30回画像が切り替わります。多くのビデオカメラで採用されているインターレース方式では、さらに、奇数列と偶数列を分けて画像を記録しているので、実際には一秒間に60回画像が変化しています。このため、ビデオカメラでは、1/60秒よりもシャッター速度が遅くなると複数のコマに同じ画像が撮影されてしまい、結果的にフレームレートが落ちてしまうのです。
一方で、シャッター速度を上げてゆくと、今度は動きの有る被写体からブレが無くなってしまい滑らかな動きを表現出来なくなってしまいます。このため、ビデオカメラでは、フレームレートの倍程度のシャッター速度までしか使用出来ません。
シャッター速度を自由に設定出来無いので、ビデオカメラでは適性露出を得るために絞りを調整するしかありません。絞りの調整だけでも、適正露出は得られるので一見問題が無いようにも思えますが、絞りを開放に近い値として被写界深度を意図的に浅くするなどのテクニックが使えないのです。
この問題は、動画を扱うカメラ全般に関わる問題です。デジタル一眼でもビデオカメラでも同じで、シャッター速度の制約からは逃れられないのです。
ここで、入射光量を調整する第三の方法として登場するのがNDフィルターによる減光となります。
NDフィルターとは、簡単に言えばサングラスのようにグレーの色がついたフィルター。ビデオカメラでは、内蔵されている機種も多く、内部で勝手に作動している場合も多くみられます。正直、勝手にNDフィルターが作動しているのは気持ちの良いものでは無くて、好きではないのですが、残念ながら民生用のビデオカメラでは、上級機以外はマニュアルでの操作が出来ない仕様となっています。
もっとも、NDフィルター非搭載の機種や、内蔵でオートのみの機種でも、フィルターネジが切って有るカメラであれば、後付のフィルターである程度の被写界深度調整は出来ます。また、最近流行りの一眼ムービーでは、NDフィルター内蔵の機種は無いので、基本的にレンズ先端にNDフィルターを装着するしか有りません。
何にしろ、NDフィルターはビデオカメラにとって非常に重要なアイテムです。ドラマなど被写界深度の調整が重要な映像では必須のアイテムですね。
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